ラバーカップではどうにもならなかったトイレの詰まり

子どものころ、猫とネズミが喧嘩するアメリカのアニメを見ているときのこと、棒の先にゴム製のお椀をくっつけたような道具が出てきました。その扱われ方から「汚いことに使うもの」なんだろうとは思ったのですが、実際に実物が身近になかったために、それがなんなのかは分かっていなかったのです。
そんなわたしも結婚して子供が出来る頃になると、それが「ラバーカップ」とか「トイレのスッポン」とか呼ばれるものだと知るようになったのです。トイレが詰まったときにそれを使うことで、トラブルが解消できるのだということも、実際にそうしたトラブルが起きる前に知識として知ってはいました。

ところが実際にトイレが詰まってしまうと、その「未知なる道具」をどう使っていいのがわかりません。ただまあ、構造そのものは簡単なので、おそらくこんな感じなのだろうということは想像が付くところもあったので、とにかくトイレにそのラバーカップを突っ込んで押したり引いたりしてみたのです。
最初のうちは要領がよくわからず、どうもあまり意味がないのではなかろうかという感じで動かしていたのですが、そのうちになんとなく感じがつかめてきました。要するにラバーカップをきっちり押しつけることで、吸盤のように使い、それを引き揚げることで詰まっているであろう物体を押し引きするということなのでしょう。

しかし、どんなにガポガポと音を立ててみたところで、それによって本当に効果が出ているのかがどうしても分かりません。それどころかラバーカップをガポガポいわせるたびに、トイレに溜まっている水がバシャバシャと飛び跳ねるため、トイレ中に水しぶきが飛んでしまって最悪の気分です。
そしてもういいだろうと思ってトイレのレバーを引いた途端、みるみる便器に水が溜まり溢れだしそうになる始末でした。

最終的には専門業者さんに電話して来てもらいことなきを得ました。いったい何が詰まっていたのでしょう?